日記∶20231120 とける

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 食べられなかったコンビニご飯を職場に置き忘れて消費期限が過ぎてしまって捨てるために持って帰る。自分が何のために何をしているのか分からなくなる。分かろうとすることが傲慢だろうか。

 

 家を出るときに買ったペットボトルのお茶が、職場に着いたらなくなってた。職場に向かう途中10分ほど座った公園のベンチに置き忘れたかしらと帰りに公園に寄ったがどこにもない。誰かに片付けられたのだろうか。申し訳ない。頭がぼんやりする。

 

 深夜に歩くとそこそこ広い道路を横断できるのがうれしい。明るい時間は車が多い道路だとなおさら。人間の数が少なくなったような錯覚で安心する。だから夜が好き。夜に生きていたい。スーツも眼鏡も暗闇に溶けて見えなくなればいい。

 

 たまに仕事帰りに寄っていたコンビニが閉店すると貼り紙をしていた。すかすかの陳列棚。何も変わらないでほしい。わたしを置いていかないでほしい。

 あったかい棚に並んでたお茶を買ったけど、飲んだら生ぬるかった。今日の仕事中は水分を取れなかったからそれでもよかった。常温より高くて人肌よりは低いお茶をぐびぐび飲みたかった、けど、一口のんでなんかもう要らないなと思った。歩いて帰って家に着いたら飲めた。ぜんぶ。

 

 昨晩は洗濯かごにできた山を少しばかり崩して洗濯機を回したのだけれど、どうしようもなく寂しくて苦しくて、暖房を入れて橙の電気を点けて、洗濯の終わりを知らせる電子音が聞こえたのに毛布から抜け出せないで、いつの間にか眠った。朝起きて洗濯機の蓋を閉めたまま、もう一度電源ボタンを押す。自制心が弱っていく。どんどん。端から無いようなもの。このままもっと細っていけば念願叶って死ねるだろうか。年ばかり取って青くさく未熟な感性が消えない。いい加減にしてくれ。

 

https://youtu.be/_qDgLENi2dA?si=1hSs1hqGkTqMa9NK

 初めて聴いてからかなり時間が経っているけれど、いつ聴いても愛の歌だ……と思う。恋の歌でもあるのだけれど、すさまじく“愛”だ。

 お腹が痛くなったら手当てをしてあげる。愛だ。

 うらやましい、と思う。そう思える人間に、感性に。わたしにはない。わたしにはないから愛されない。愛されてみたい、なんて充分慈しんでもらっているのに思っている。本当に未熟で、誰か私をどうにかしてくれませんか。